玄米が健康に良いのはなぜ?
〜スパーフード玄米〜

玄米とは?

「玄米」とは、収穫した稲から籾殻だけを取り除いたものです。

玄米の一番外側には「ぬか層」と言われる、薄い表皮(果皮と種皮)があって、病原菌やカビから身を守っています。

また、表皮の内側には、将来、芽や根に成長するお米の命の元である胚芽があります。

玄米の構造

この表皮と表皮の下の糠層、胚芽を取り去ったのが白米です。
精白する過程で、胚芽を残したものが胚芽米です。

また、胚芽と糠の層を一部残したものが分搗き米です。
糠をとる割合によって、3分搗き、5分搗き、7分搗きなどと呼びます。

玄米の栄養

胚芽とぬか層にはビタミン類、食物繊維、ミネラル(カルシウム、鉄、亜鉛、マグネシウムなど)、必須アミノ酸、アミノ酸、微量栄養素、抗酸化物質など、からだに大切な栄養がぎっしりとつまっています。

玄米からは、人間が健康を保つために必要とされる栄養素のほとんどすべてを摂取できるのです。

それゆえ、玄米は完全栄養食と言われているってご存知でしたか?

実は玄米を食べるときには、味噌汁をつけるだけで十分で、しかも味噌汁の具もたくさん入れなくても大丈夫なのです。

玄米と白米の栄養比較

老化防止に~食物繊維~

玄米が体に良いと言われる理由は、まず第一に食物繊維の量がとても多いということです。

食物繊維が多く含んだ玄米の表皮によって、中の胚芽の命が守られ、生きた種の状態を保ち、湿度を調整し、腐敗から身を守っています。

つまり、表皮は、自然の酸化防止剤なのです。

私たちも、この表皮を食べることで、体の酸化、腐敗、老化を防ぐことができるようになります。

新陳代謝アップ~脂質とビタミン類~

表皮の下の糠層には、良質な油分が含まれています。
酸化しにくい不飽和脂肪酸で、発芽のときの細胞分裂や新陳代謝を促進するビタミン類がたくさん含まれています。

それは、お米の成長だけではなく、人の成長にも必要な栄養やエネルギーです。

太りにくい身体に~胚芽と胚乳~

また、胚乳に含まれているデンプン(糖質)を分解し、エネルギーに変える酵素が含まれているので、代謝がよくなり、体に余計な脂肪や老廃物が溜まらなくなります。

糠層を取り去った白米ばかりを食べていると、この酵素がないため、太ったり病気になりやすくなってしまうのです。

胚芽というのは、お米そのものです。
胚芽にお米のエネルギーのすべてが凝縮されていて、次の何千ものお米を生み出す力が詰まっています。

胚乳は、胚芽が発芽するときのエネルギー源で、多くがデンプン(糖質)です。

抜群のデトックス効果~フィチン酸~

私たちは、意識していなくても添加物や農薬、化学肥料、排気ガスなど、有害物質を毎日、体内に取り込んでいます。

食べ物を選ぶことはできます。

けれど、添加物ダメ、白砂糖ダメ、農薬はダメ・・・などと言っていたら、今の世の中、何も食べられなくなってしまいます。

ですから、摂らないことに気を使うことも大事ですが、それよりも、入ってきたものを外に出すということを意識することが、もっと大切になってきます。

そこで、玄米の糠層に含まれる「フィチン酸」です。

フィチン酸は、体内に蓄積されている農薬、食品添加物、水銀やカドミウムなどと結合して体外に排出する力があります。
放射性物質でさえ、デトックスしてしまう力があるといわれています。

玄米に豊富に含まれる食物繊維は、フィチン酸の解毒、排泄、デトックス作用をより強力にしています。

このデトックス作用が癌やその他の多くの病気の予防、改善に効果的なのです。

摂りすぎると体に必要なミネラルまで排泄してしまうという説もありますが、浸水することでフィチン酸は分解されていきますので、炊く前に4 時間から一晩程度、浸水するといいでしょう。

腸内環境を良くする栄養素

他にもガンマオリザノールやビタミンB1、ミネラルも多く含まれています。

中でも食物繊維とガンマオリザノールは人の腸内環境に大きく影響しています。
ガンマオリザノールはフェルラ酸に分解され腸内に良い影響を与えています。

良い腸内細菌を保っている人は、腐敗菌が少ないのでおならも臭くないし便もあまり臭くならないのです。

玄米はブドウ糖の吸収がゆるやかなので糖尿病にも効果的で、さらに抗酸化作用があるので、ガン予防にも有効と言われています。

それだけでなく、GABAやフェルラ酸が認知症予防に効果的です。

食事で体の芯を整え腸内環境をよくすることで免疫機能を高め、健康長寿を目指せます。

まずは美味しい玄米を
味わってみませんか?

玄米を食べ始めたら、風邪を引かなくなった、疲れにくくなった、痩せて体が軽くなったといった感想をよく聞きます。

それは、完全栄養食とも言われる豊富な栄養バランスの取れた玄米を食べることで、自分がもともと持っていた「免疫力」を最大限に引き出せるようになったからです。

「 免疫力」は自然治癒力を高めます。

その結果、自分自身の力で病気を防いだり、治したりすることができるようになるのです。

また、こんな話もあります。

明治時代の人力車夫が平均50km の道のりを「玄米おむすび、梅干し、漬物」だけ食べて連日走破していたのをドイツ人医師が見て、日本人が肉を食べれば最強になると考え、人力車夫に肉中心の食事をさせたそうです。

しかし、ものの3日で車夫たちは疲れが溜まり、力が出なくなり、同じように走れなくなったそうです。

私たち日本人の持つ底力は「お米」からつくられることの証明のようなお話です。

お米中心の食事にすることで体調が整い、いつまでも若々しく、健康でいられるのです。